社長メッセージ
株主の皆さまにおかれましては、
平素より格別のご高配を賜り、
厚く御礼申し上げます。
45期中間期のご報告を申し上げます。
代表取締役社長 執行役員CEO 丸山 俊
Q1. 当中間期の実績を総括してください
-
A1. 種まきの成果が具体的な取引として実った半年でした
当中間期の実績
センター
当中間期は、ファンドのAUMの増加、データセンター事業の開始、M&Aの決定、という前年度から種まきをしていた取り組みを具体的な取引として実現することができて、大きな手ごたえを感じています。
ファンドのAUMは、半年間で約30億円増加しました。高い成長性が期待されているWeb3・暗号資産関連や、コロナ禍からの回復やインバウンドの影響で成長が著しい観光関連のファンドの新設・増額を達成しました。
また、当社の自己資金による投資では、上場企業の新株予約権を取得しました。投資実行時点では比較的少額の投資金額で将来の投資実行を担保できる、資金効率の高い投資手法を活用しています。
データセンター事業では、福島県双葉町の分散型AIデータセンター事業が、経済産業省の支援事業に採択されました。
さらに、大型データセンタープロジェクトを開発するKICホールディングスのM&Aを決定しました。データセンター事業への投資機会を得るだけでなく、傘下の企業が保有するライセンスを活用して安定収益の拡大も目指します。
いずれも、当社が将来に飛躍的な成長を目指すための基盤となる取引です。
Q2. 財務数値の状況を教えてください
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A2. 上期の赤字着地は想定どおり、収益が下期偏重のため、通期の見込は据え置きます
当中間期は、営業収益が7.7億円となり、親会社株主に帰属する中間純損失は約2億円の赤字となりました。その結果、誠に遺憾ながら中間配当の実施は見送らせて頂きます。
当期の主な収益となる株式やプロジェクトの売却は、下期に集中する見込みです。そのため、当中間期の実績は上場株式の売却以外に大きな取引がありませんでした。また、前期に稼働中のプロジェクトを売却したため、前年同期に比べてプロジェクトからの収益が減少し、45.7%減収となり、赤字幅が1.3億円拡大しました。
なお、下期に未上場株式やプロジェクトの売却を見込んでいるため、従来連結基準(※)による通期の業績見込みは変更せずに据え置きます。
※ 従来連結基準の説明及び決算の詳細については、決算発表資料
(
https://www.jaic-vc.co.jp/jir/jirlibrary/settle/index.html
) をご覧ください。
Q3. 中期経営計画の進捗は順調ですか?
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A3. KPIは2027年3月末の計画達成に向けて進捗しています
中期経営計画では運用資産規模(AUM)増加額と受託資産規模(AUA)残高を重要な成果指標(KPI)と定めています。
AUM増加額の当中間期実績はまだ低い水準ですが、下期に増加する見込みです。投資開発事業では、データセンタープロジェクトのAUM増加を見込んでいます。また、投資運用事業では、ファンドの組成が進捗してAUMが増加する見込みです。
Q4. 2025年11月の増資について教えてください
-
A4. AUMの増加やM&Aに向けた投資資金の調達です
当社は2025年11月10日に株式と新株予約権を発行しました。内訳は、普通株式100万株、行使価額固定型の新株予約権(潜在株式数400万株)、行使価額修正型の新株予約権(潜在株式数1,000万株)です。
株式と行使価額固定型新株予約権の割当先は、当社が現在協業している事業パートナーのファンドや事業会社です。行使価額修正型の新株予約権はこの手法での投資実績が豊富な投資家であるEVO FUNDに割り当てました。
新株予約権が全て行使された場合の希薄化率は67%以上ですが、今回の調達資金を用いた投資により、将来の企業価値を向上し、既存株主の皆様に希薄化率を上回るメリットをもたらす計画です。
普通株式の発行価額は252円であり、同じ252円で全ての新株予約権が行使された場合の調達額は合計約37億円です。この全額を2027年3月までの投資資金に充当してAUMを増加します。安定収益を拡大するとともに将来の収益を拡大し、中長期的な企業価値向上を目指します。
具体的には、6億円をデータセンターに投資し、19億円はファンド組成のために出資して、AUMを増加します。また、12億円はM&A資金に充当して、AUMを増加するためのライセンスの取得や安定収益を生む事業を取得する計画です。
-
データセンターへの投資:6億円
投資開発事業のAUMを増加 -
ファンド組成への出資:19億円
投資運用事業のAUMを増加 -
M&Aのための資金:12億円
AUM増加に向けたライセンス取得など
Topix
トピックス1
観光ファンドの
設立
トピックス2
分散型
AIデータセンター
トピックス3
KICホールディングス
のM&A
トピックス1 ONE-JAPAN観光ファンドの設立
HIS、ZUU子会社と共に国内未上場企業向け観光ファンドを設立しました
2025年10月、株式会社エイチ・アイ・エス、株式会社ZUUの連結子会社であるZUU Funders株式会社と
「ONE-JAPAN観光ファンド投資事業有限責任組合(観光ファンド)」を設立しました。
近年、コロナ禍後の観光需要回復やインバウンド観光客の急増により観光産業は目覚ましい成長を続け、今や日本経済の成長をけん引するようになっています。
そこで、当社は観光産業の持続的成長を後押しすることを目的として、国内外で旅行事業を手掛ける株式会社エイチ・アイ・エス及び、
富裕層向け金融サービスを提供する株式会社ZUUの連結子会社であるZUU Funders株式会社と、
観光関連の国内未上場企業(含むスタートアップ)を投資対象とする観光ファンドを設立いたしました。
観光業界にリスクマネー(投資)を行き渡らせるだけでなく、観光ファンドに参画する各社との事業連携をテコに投資先企業の成長を支援し、
新たなエコシステムとして観光産業の持続可能な発展に貢献して参ります。
ファンド概要
ファンド名称
ONE-JAPAN観光ファンド投資事業有限責任組合
所在地
東京都千代田区
ファンド設立
2025年10月
無限責任組合員
日本アジア投資株式会社、株式会社エイチ・アイ・エス、ZUU Funders株式会社
ファンド総額
1,000百万円(2026年3月末 募集期間完了時点目標額)
主な投資対象
観光関連の国内未上場企業
トピックス2
分散型AIデータセンター
関連会社のJAICデータダイナミクスによる福島県双葉町における分散型AIデータセンター事業が支援事業に採択されました
当社の関連会社であるJAICデータダイナミクス株式会社(JAIC-DD社)は、AI等の急速な普及により高まっている
計算力需要に応えるため、新規事業としてAIデータセンターの構築、運用事業に取り組んでいます。
その第1号案件として福島県双葉町における分散型AIデータセンター事業(※1)を開始していましたが、
2025年9月、当事業が経済産業省による自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金(地域経済効果立地支援事業(五次))に採択されました。
今般の採択事業では、福島県双葉町に2MW(メガワット)受電規模のコンテナ形式による最大100台規模(※2)の
サーバーを配置できるAIデータセンターを新設し、NVIDIA製B200を搭載した高性能サーバー32台を整備 します。
本施設では、生成AIや大規模データ処理に対応可能なGPUホスティング事業およびコロケーション事業を展開します。
当事業の総事業規模は30億円規模を想定しています。そのうち主要なNVIDIA製B200の購入費用見込額について、
JAIC-DD社は補助対象経費として申請しており、最大13億円から15億円の補助金が発生予定です。
それ以外の部分はJAIC-DD社が資金調達を行い、JAICグループからは3億円を拠出する予定です。
今後JAIC-DD社は、現在進めているAIデータセンターの構築事業を推進し、2026年12月に運用を開始する予定です。
JAIC-DD社は、本事業を通して、国内の災害に強いデジタルインフラ基盤構築に資するとともに、
地域雇用の創出や地元企業との連携により、福島県双葉町を含む浜通り地域の復興と地域活性化に貢献してまいります。
(※1)分散型AIデータセンター事業:
デジタルダイナミクス株式会社が2025年7月に開始した事業。国内の東京および大阪圏に集中するAIデータセンターを地方へ分散配置し、
AIの社会実装に不可欠な低レイテンシなデータ処理環境を全国に整備するとともに、災害へのレジリエンス強化、都市部における電力負荷の分散を目指すもの。
(※2)JAIC-DD社においてNVIDIA製B200の公表スペックに基づき、当該GPU及びその他消費電力量を一定の前提により試算し、台数を算定しました。
トピックス3
KICホールディングスのM&A
物流施設やデータセンターの開発を手掛けるKICホールディングス株式会社の子会社化
当社は、2025年9月、KICホールディングス株式会社(KIC HD)の発行済み株式の60%を2026年1月に取得し、
子会社化することを決定しました。KIC HDは物流施設の開発会社であり、直近では、そのノウハウを活用してデータセンターの開発も手掛けています。
現在開発しているデータセンターは、受電容量が国内でも最大級規模の大型プロジェクトであり、
当社は、データセンター施設の開発に向けた第一段階を担う事業主体となる特別目的会社(SPC)へ、
3億円の匿名組合出資を行っています。今後は、プロジェクトの進捗状況に伴い、SPCの組成形態を含めた適切なプロジェクトスキームを構築していく方針です。
また、KIC HD傘下のKICアセット・マネジメント株式会社(KIC AM)は、
金融商品取引業などのライセンスを保有しており、物流施設などのアセット・マネジメント事業、
アドバイザリー事業、証券化事業を手掛けています。
当社は、KIC HDの子会社化を通じて、注力投資分野であるデータセンターのプロジェクト案件や開発ノウハウを取得するとともに、
KIC AMの保有するライセンスを活用し将来的に不動産ファンドを組成すること等により、安定したアセット・マネジメント収益の拡大を目指します。
株主メモ
株主名簿管理人及び
特別口座の管理機関
三菱UFJ信託銀行株式会社
関連連絡先
〒137-8081
新東京郵便局私書箱第29号
三菱UFJ信託銀行株式会社証券代行部
東京:
0120-232-711
大阪:
0120-094-777
(フリーダイヤル)
(土・日・祝祭日を除く9:00~17:00)
お問い合わせ先
- 株主様の住所変更
- 単元未満株式の買い取り請求
- その他各種お手続き
口座を開設されている証券会社等にお問い合わせください。
- 特別講座に記録された株式に関する各種お手続き
左記の三菱UFJ信託銀行証券代行部にお問い合わせください。
- 未受領の配当金
三菱UFJ信託銀行本支店にてお支払い致します。
株主総会資料(招集通知等)の電子提供について
2022年9月1日施行の改正会社法により電子提供制度が導入され、株主総会資料は当社ウェブサイト等に掲載し、株主の皆様のお手元には簡易な招集通知のみをお届けできるようになりました。今後当社は、電子提供制度の認知状況などを勘案して、株主の皆様にお届けする方法を検討してまいります。
引き続き株主総会資料を書面で受領することを希望される株主様は、株主総会の基準日(2026年6月開催予定の定時株主総会については2026年3月31日)までに、
(1)口座を開設されている証券会社等、または、(2)当社株主名簿管理人である三菱UFJ信託銀行のいずれかにお申し出いただき、お手続きいただきますようお願いいたします。
設立
AIデータセンター
のM&A
トピックス1 ONE-JAPAN観光ファンドの設立
HIS、ZUU子会社と共に国内未上場企業向け観光ファンドを設立しました
2025年10月、株式会社エイチ・アイ・エス、株式会社ZUUの連結子会社であるZUU Funders株式会社と 「ONE-JAPAN観光ファンド投資事業有限責任組合(観光ファンド)」を設立しました。
近年、コロナ禍後の観光需要回復やインバウンド観光客の急増により観光産業は目覚ましい成長を続け、今や日本経済の成長をけん引するようになっています。
そこで、当社は観光産業の持続的成長を後押しすることを目的として、国内外で旅行事業を手掛ける株式会社エイチ・アイ・エス及び、 富裕層向け金融サービスを提供する株式会社ZUUの連結子会社であるZUU Funders株式会社と、 観光関連の国内未上場企業(含むスタートアップ)を投資対象とする観光ファンドを設立いたしました。
観光業界にリスクマネー(投資)を行き渡らせるだけでなく、観光ファンドに参画する各社との事業連携をテコに投資先企業の成長を支援し、 新たなエコシステムとして観光産業の持続可能な発展に貢献して参ります。
ファンド概要
| ファンド名称 | ONE-JAPAN観光ファンド投資事業有限責任組合 |
| 所在地 | 東京都千代田区 |
| ファンド設立 | 2025年10月 |
| 無限責任組合員 | 日本アジア投資株式会社、株式会社エイチ・アイ・エス、ZUU Funders株式会社 |
| ファンド総額 | 1,000百万円(2026年3月末 募集期間完了時点目標額) |
| 主な投資対象 | 観光関連の国内未上場企業 |
トピックス2
分散型AIデータセンター
関連会社のJAICデータダイナミクスによる福島県双葉町における分散型AIデータセンター事業が支援事業に採択されました
当社の関連会社であるJAICデータダイナミクス株式会社(JAIC-DD社)は、AI等の急速な普及により高まっている 計算力需要に応えるため、新規事業としてAIデータセンターの構築、運用事業に取り組んでいます。 その第1号案件として福島県双葉町における分散型AIデータセンター事業(※1)を開始していましたが、 2025年9月、当事業が経済産業省による自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金(地域経済効果立地支援事業(五次))に採択されました。
今般の採択事業では、福島県双葉町に2MW(メガワット)受電規模のコンテナ形式による最大100台規模(※2)の サーバーを配置できるAIデータセンターを新設し、NVIDIA製B200を搭載した高性能サーバー32台を整備 します。 本施設では、生成AIや大規模データ処理に対応可能なGPUホスティング事業およびコロケーション事業を展開します。
当事業の総事業規模は30億円規模を想定しています。そのうち主要なNVIDIA製B200の購入費用見込額について、 JAIC-DD社は補助対象経費として申請しており、最大13億円から15億円の補助金が発生予定です。 それ以外の部分はJAIC-DD社が資金調達を行い、JAICグループからは3億円を拠出する予定です。
今後JAIC-DD社は、現在進めているAIデータセンターの構築事業を推進し、2026年12月に運用を開始する予定です。
JAIC-DD社は、本事業を通して、国内の災害に強いデジタルインフラ基盤構築に資するとともに、
地域雇用の創出や地元企業との連携により、福島県双葉町を含む浜通り地域の復興と地域活性化に貢献してまいります。
(※1)分散型AIデータセンター事業:
デジタルダイナミクス株式会社が2025年7月に開始した事業。国内の東京および大阪圏に集中するAIデータセンターを地方へ分散配置し、
AIの社会実装に不可欠な低レイテンシなデータ処理環境を全国に整備するとともに、災害へのレジリエンス強化、都市部における電力負荷の分散を目指すもの。
(※2)JAIC-DD社においてNVIDIA製B200の公表スペックに基づき、当該GPU及びその他消費電力量を一定の前提により試算し、台数を算定しました。
トピックス3
KICホールディングスのM&A
物流施設やデータセンターの開発を手掛けるKICホールディングス株式会社の子会社化
当社は、2025年9月、KICホールディングス株式会社(KIC HD)の発行済み株式の60%を2026年1月に取得し、 子会社化することを決定しました。KIC HDは物流施設の開発会社であり、直近では、そのノウハウを活用してデータセンターの開発も手掛けています。
現在開発しているデータセンターは、受電容量が国内でも最大級規模の大型プロジェクトであり、 当社は、データセンター施設の開発に向けた第一段階を担う事業主体となる特別目的会社(SPC)へ、 3億円の匿名組合出資を行っています。今後は、プロジェクトの進捗状況に伴い、SPCの組成形態を含めた適切なプロジェクトスキームを構築していく方針です。
また、KIC HD傘下のKICアセット・マネジメント株式会社(KIC AM)は、 金融商品取引業などのライセンスを保有しており、物流施設などのアセット・マネジメント事業、 アドバイザリー事業、証券化事業を手掛けています。
当社は、KIC HDの子会社化を通じて、注力投資分野であるデータセンターのプロジェクト案件や開発ノウハウを取得するとともに、 KIC AMの保有するライセンスを活用し将来的に不動産ファンドを組成すること等により、安定したアセット・マネジメント収益の拡大を目指します。
株主メモ
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株主名簿管理人及び 特別口座の管理機関 |
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- 未受領の配当金
株主総会資料(招集通知等)の電子提供について
2022年9月1日施行の改正会社法により電子提供制度が導入され、株主総会資料は当社ウェブサイト等に掲載し、株主の皆様のお手元には簡易な招集通知のみをお届けできるようになりました。今後当社は、電子提供制度の認知状況などを勘案して、株主の皆様にお届けする方法を検討してまいります。
引き続き株主総会資料を書面で受領することを希望される株主様は、株主総会の基準日(2026年6月開催予定の定時株主総会については2026年3月31日)までに、
(1)口座を開設されている証券会社等、または、(2)当社株主名簿管理人である三菱UFJ信託銀行のいずれかにお申し出いただき、お手続きいただきますようお願いいたします。